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10話 森に似合わぬ救世主

last update Date de publication: 2025-04-02 14:30:17
 やがて視界いっぱいを覆い尽くした閃光が消え、露わとなった正体にキルシュは目を瞠った。

 ──それは、齢二十に届くか届かないかという年端の青年だった。

 滑らかなハリのあるショートヘア。その髪色は暗闇の中でも淡い色をしている事が分かる。装いは暗色を基調としたジレにシャツ、下衣に革製のブーツを合わせていて、洗練された雰囲気のあるものを召している。

 上背もあり、ぱっと見た雰囲気は、鋭い目付きが印象的。髪の分け目から見える眉の印象もあるだろう。とても精悍な風貌をしている。

 しかし、射貫かれた瞳は人間のものではない。

 その瞳は暗闇の中、煌々とした光を放っているのだ。

 まるで、真昼の陽光を絞り集めたかのよな眩い金色。

 そんな瞳の奥底に真鍮色のギアがゆっくりと回っているのが見える。

 更によく見れば、彼の首や手首の関節部位には不自然な継ぎ目があって……。

 ふと連想するのは、機械科学の産物──

「機械人形(オートマトン)……?」

 キルシュは呟くと、彼は何も答えずに視線を反らした。

「走るぞ」

 ぶっきらぼうに彼は言う。そして、彼はキルシュの手首を掴む
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  • 機械仕掛けの偶像と徒花の聖女   67話 六万五千の刻を超えて

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  • 機械仕掛けの偶像と徒花の聖女   12話 記憶の鍵はそこにある

     ──霞のかかった白の視界は次第に色が付き始めた。黄昏を連想させる金と茜が交じり合う……そんな光が空間いっぱいに満ちていた。 記憶に無いが、そこはどこか見覚えのある景色で……。唖然としたキルシュは辺りをぐるりと見渡した。  なだらかな曲線を描いて広がる木目調の高い天井に、高い場所にある窓には蔓草を象ったアイアンの窓飾り。どこかの礼拝堂だろうか。『なぁキルシュ!』 途端に呼ばれた少年の声にキルシュが、振り向くと壇上のステンドグラスの前に少年と少女が立っていた。年齢は十歳に満たない程で……。 その光景を見た瞬間にキルシュの側頭部はズキリと痛んだ。  そこに立っている少女は、紛れもなく幼

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